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痛風
風が吹いても痛い  その3



ちなみになんですが、日本では痛風は明治以前には「ない」とされた病気でした。
安土桃山時代に日本を訪れたポルトガル宣教師、ルイス・フロスは「日本人には痛風がない」と記録し、明治のはじめにもドイツ人医師ベルツが「日本には痛風がいない」と記録しています。痛風が日本史に忽然と現れるのは明治になってからで、実際に増えたのは戦後、それも1960年代になってからと言われております。
という訳で、現在では全国に数十万人の痛風患者がいると推定されているのですが、日本での痛風患者の増加の背景には食事内容が欧米化し、動物性たんぱく質の摂取量が増えたこと、飲酒量の増加、社会構造の変化により個人の行動パターンが変化したことがあげられています。





          


戦後、栄養状況の改善とともに猛威をふるうようになった痛風なんですが、尿酸が体内にたまり、結節をつくることにより様々な障害を引き起こすのでありまして、まず、結晶により関節炎が起き、関節の周りや皮膚の下に結節ができ(痛風結節)、腎臓にたまった結晶により腎臓が悪くなり(慢性腎臓病)、また尿路結石ができたりします。
つまり、痛風結節、慢性腎臓病、尿路結石は痛風の合併症といえるのですが、これらは、尿酸の結晶という痛風発作と同じ原因によって起こるので痛風という病気そのものかもしれません。

尿酸の結晶が原因とはいえない合併症もあります。
例えば、心血管障害(狭心症や心筋梗塞)、脳血管障害(脳出血や脳梗塞)は痛風患者に発生しやすい合併症といわれております。痛風でない人にもこれらの病気は発生しますが、痛風患者ほど、また尿酸値が高いほど発生する頻度が高いといわれております。
更に、肥満の人、高血圧の人、高脂血症の人も痛風患者や尿酸が高い人に多いといわれており、、、

つまりは、痛風や尿酸値が高い人には、肥満、高血圧、高脂血症、心血管障害、脳血管障害、尿路結石、慢性腎臓病が多い事が判明しており、これらはすべて痛風の合併症といってもよいと思われます。



本日、痛風の友人にラインを送ったのでありました。

「その後、痛風の具合どう?」

帰ってきた返事が、、、

「ご心配お掛けしました!痛みは治りましたが禁酒中です!来月末位行きましょう!」


、、、、来月か、、、誘うべきか、もう少し先送りするべきか、、、、

、、、、合併症を読んでもらってから返事を聞くべきだった、、、、、

、、、、、、ちょっと後悔する今日この頃です、、、、










 
カテゴリ:医療のお話 | 23:00 |