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医師川柳
医師川柳番外編に垣間見えるもの

毎朝到着するメールにm3.comというのがあります。医療関係者専門のサイトで、トピックスやら医療ニュースやら物品の販売やら。半分以上スルーしているのですが、先日、面白い記事を見つけたのでありました。
医師川柳番外編 「患者」「家族」「医療とは」編 なるものでありまして、医師の悲哀や激務の様子が垣間見え、ちょっと笑えたり、考えさせられたり、、、

そんな中、「余命告げ 裁判怖くて 短めに」という川柳に考え込んでしまったのでありました。

確かに、余命宣告された患者さん、知っている限りのほとんどが、宣告よりも長生きされているのであります。たとえば一昨年、当院の患者さんのご主人が、「余命3カ月」の宣告を受けたのでありました。ガンが再発して膵臓に転移しての宣告だったのですが、その後、1年近く頑張っておられました。
奥さんも息子さんも懸命に看病に尽くしており、「余命3カ月」を過ぎてからは、「毎日生きた心地がしませんでした。」と後述されていたのが印象的であり、亡くなられたお通夜の時、「余命宣告よりずいぶんお父さん頑張りましたよね。」と慰めたのも覚えています。
余命の宣告する際に、医師は、「裁判」を考えるのか。ちょっとした驚きでありまして、余命宣告よりも長生きすれば、「患者さんが頑張った。」であり、余命宣告よりも早く亡くなれば「医師の落ち度。」になる。それを未然に防ぐために短めに宣告する。

それってちょっと、、、、

医師が適切な判断をし、死の淵に立つ患者さんに接して、「あまり長生きをして家族に迷惑をかけたくない。」とか、「病気には負けへん!もっと長生きして見せる!」とか、患者さんご本人の意向や意志が、なおざりにされているんじゃなかろうか。実際には余命宣告の後、本人や家族の意向、治療指針などの説明や治療が行われるのでしょうが、告げた余命は実際よりも短く見積もって言っていると思うと、少し哀しく感じてしまうのでありました。
でもまぁ、たかが川柳やないか!とか、全部のお医者さんがそうじゃないやろ!とかの声が聞こえてきそうなのでこの辺にしておきますが、、、

そろそろと、余命宣告をされるかもしない年齢が近付いている、オヤジの呟きなのでありました。

以下、川柳の一覧です。




【患者】
認知症 車で来るのは やめにして
効きました 飲みにくいけど あの座薬
待ち時間 医者のはしごは やめとくれ
治りたきゃ タバコ吸わずに 早く寝ろ
素人を 信じる患者 医者泣かせ
自己負担 無い人何でも 希望する
放置ほど ガン以外で 楽なものなし
糖尿病で バイキングに行き どうするの
外来で 不満言うやつ 他に行け
バイアグラ 欲しいと言えず 紙に書く
何回も 話したけれど 聞いてない
認知症 他人のものは わしのもの
患者さん 何人見ても やってくる
風邪だけで 病院来ると うつされるよ
ありがとう その言葉で 明日も行く

【訴訟やトラブル】
余命告げ 裁判怖くて 短めに
先生が 頼りと言われて 憎まれて
弁護士の 後出しジャンケン 得意技
救急車 タクシー代わりの モンスター
歩き降りる タクシー代わりの 救急車

【家族、自宅】
我が子から 悲しい一言 また来てね
背中見た はずの息子は 他科へ行き
私立医大? あと100年 待っててね 
子の病気 妻は俺には 聞いてこない
女房を 満足させる 腕はなし
医師じゃない 僕の本業 家事手伝い
自宅でも 携帯が鳴る 夜中でも
0歳児 ママはうるさい あっち行け
0歳児 パパはなんにも わからない
働けど 悠々自適は 家族のみ
子持ち女医 家事も仕事も 半人前

【医師とは、医療とは】
医者とても 医者通いする 古希のころ
医者やめて 他に何かが あるわけでもなし
医師辞めて やっと生活 人並みに
人のため 世のために働き ボロボロに
医師になり 健康オタク 目指してる
いつまでも あると思うな わが命
虐待と 医療行為は 紙一重
ほどほどにと ゆるい酔いどれ 食事指導
敬老の日 誰かくれぬか 毒饅頭
医師は石 意思をなくせば ただの石
医師となる ならぬも地獄 なれぬのも



                                                                                                     
カテゴリ:ひとりごと | 21:58 |