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野球のスポーツ障害 (肩の障害編 vol5)

リトルリーグショルダー
 

リトルリーグショルダーとは、野球のスポーツ障害であり、端的にいえば野球肩ということになります。
野球肩の中でも小学生など成長期の子供がかかる野球肩であり、子供が所属してプレーする硬式野球の組織をリトルリーグと呼ぶため、このような名前が付いています。

障害が発生する場所や、その症状などは通常の大人の野球肩と同じであると考えられていますが、その発症の原因や状態は大きな違いがみられます。







リトルリーグショルダーとは、成長期の野球選手、特に投手に起こりがちな肩にみられる障害の総称であります。

成長期の野球選手の投球動作の特徴として、
  • 肩外転角度が小さい(肘下がり)。
  • 投球方向への体幹の回旋が少ない。
  • 体幹の非投球側への側屈が大きい。
があげられます。

実際、投球動作の指導では「体の開き」に着目することが少なく、その要因として体幹の回旋不足、側屈の増加、振り出し脚股関節の可動性、骨盤の回旋運動などが指摘されております。

症状としては肩が痛む。または関節の動きに違和感が出できますが、代表的なものとして「上腕骨近位骨端線離開」があります。

これは成長に伴っての伸び代となる骨端核がずれたり離れたりしてしまいます。成長とともに、腕が短くなる、肩の動きが悪くなる、といった状況を引き起こす可能性があり注意が必要なのであります。







原因として、骨格が出来上がっていない成長期の野球選手が不自然な投球フォームで投球をしたり、過度な投球練習をしたり、試合で過度な投球をする。などで発症する場合を多く認めます。

骨格を形成する中で、骨格として発達する骨端核が、過度な運動により離開したり、軟骨組織が削れ、破壊されたり骨格異常に発展する場合が多いのであります。
 

リトルリーグショルダーというという名前ですが、近年、投球フォームをチェックして、投球数を厳しく規定している硬式野球の選手よりも、投球数に制限を持たない、父兄コーチの多い軟式野球の選手に、多く発症する事例を認めるのであります。
少年野球の発展のためにも、年齢による投球数制限は必要であると痛感しております。








検査方法としては、主にレントゲン検査が挙げられます。
レントゲンの撮影結果によって症状が認められる場合が多く、その検査で判断が難しい場合はMRIやCT検査、エコー検査などを行い症状の有無を判断します。

多くの場合はレントゲン検査のみで所見が判明し、症状が見受けられるかどうかが判断できます。


リトルリーグショルダーは骨端線の部分の広がり度合いによって、3つに分類されます。
病名として「骨端線離開」といい、骨端核が骨端線から離れていくからであり、主に儀燭鉢況燭ほとんどであります。
肩に痛みを感じた時点でレントゲン撮影を行い、状態がどの段階にあるのか確認するのは重要であると思います。







治療法としては、まず投球動作を中止することです。

特徴として、「肩が痛いから練習を休む。」しばらく練習を休むと、「投球しても痛みがなくなったから。」と練習を再開するとまた痛みを覚える。
これを繰り返して症状を悪化させている状況に数多く遭遇しております。

投球を中止している間に圧痛や運動痛などが減少してきた時点で、肩周辺、体幹、股関節のストレッチングなどをおこない関節の可動域を広げるようにします。







そして、投球フォームにも問題がある場合が多いため、必ずフォームのチェックが必要になります。トップの画像のようなフォームはもちろん、過角形成も問題であります。これを怠ると再開した時にまた再発することになるのであり、無理のない投球フォームの習得が絶対に必要です。
 
筋肉の委縮を認める場合もあるため筋力をつけながら、シャドウピッチングを行い、徐々にボールをつかった練習などに移行していくことが重要です。

概ね、練習を中止してやることで良好な経過をたどるのが多いのですが、骨端核が骨端線から離れた度合いにより、その復帰時期に差がでてくるのも事実であります。

また、投球フォームの問題だけでない、過度の練習内容による場合も見受けられるため、そのあたりの助言も必要になってきます。








 
カテゴリ:スポーツ障害 | 07:28 |