<< 陸上競技のスポーツ障害 vol2 | main | 陸上競技のスポーツ障害 vol4 >>
陸上競技のスポーツ障害 vol3
足底筋膜炎
 


着地時の踵部足底内側部の疼痛が特徴です。特に起床時の歩き始めや、走り始めの時間帯に疼痛が強く、疼痛部に一致した腱膜の腫脹がみられます。
多くは足底腱膜の踵骨内側隆起起始部より数cmの部位に発生します。まれに足底中央部に発生する遠位型もみられます。






 





〈発症メカニズム〉

着地後の立脚中期に足部が回内し、母趾球に移動した荷重を足趾背屈位で蹴り出す間の足底腱膜への強い伸長負荷が原因となります。

長期経過例では疼痛をかばって着地パターンが変化している場合があり、足関節背屈可動域の不足や足部の硬い凹足に多い傾向がありますが、反対に偏平足荷重により容易に縦アーチが低下するため、腱膜が直接過重負荷を受けて発症したと思われる例もあります。






 







〈好発年齢・レベル〉

長距離走選手に多いようですが、短距離走や跳躍の選手でも発生がみられます。
年齢的には大学生から社会人選手での発生が多いほか、30〜40代以降の市民ランナーにも多いようです。
若年の競技選手では性差はあまりみられませんが、市民ランナーでは男性に多い傾向があります。

 
疼痛や圧通部位の確認でほとんど診断可能でありますが、確定診断に超音波検査が用いられる事が多いようです。
足底線維腫では比較的境界明瞭な弾性のある腫瘤を触れます。踵のしびれが著しい場合には内側足底神経や踵骨枝の神経絞扼が疑われ、腱膜の腫脹と合併することもあるため注意が必要です。






 





〈治療・リハビリテーション〉

初期には腱膜の安静の目的でトレーニングの休止、軽い固定を施し、物理療法などの保存療法を行います。
慢性期で腱膜の腫脹が明らかで、保存療法で効果がみられない場合には手術療法の適用になります。手術では足底筋膜の起始部での切離が行われます。

 
着地時の疼痛が明らかな間は、足底板やインソール、テーピングなどで負荷の軽減を図り、固定自転車や水中運動などで有酸素運動を行います。
保存療法においては、下腿後面や足底の筋の柔軟性の向上が重要であり、これらの部位のストレッチングも重要になります。







 
カテゴリ:スポーツ障害 | 07:33 |